Instagramを通じて知り合った彼

彼と別れて1年が経ち、私は高校3年生になっていた。
恋愛に疎い私にとって、彼は大切な存在で忘れることが出来なかった。
彼の友人、H君

「一緒にゲームしませんか?」
Instagramに一通のメッセージ。
当時流行していたゲームに誘われた。
しかも彼の友達、H君。
「H君もしてたんだ!いいよ〜!一緒にやろっか」
「なら今夜しましょう、LINEやってますか?電話しながらの方がゲームしやすいと思うので」
〜♪
「もしもし、あ、聞こえてるね、ならゲームしよっか!」
「先輩ってあの子と連絡もう取ってないんすか?」
唐突。しかも、事情聴取的なの来たーーーー(泣)
「何で?」
「いや、あの子が先輩元気にしてるのかなって言ってたので」
え、あの人が?待って、2年経ってるのに?
「あの子がそう言ってたの?」
「はい。てかあの子と話してないんすか?」
「別れて話さなくなったよ」
まじか。てっきり忘れてるかと思ってた。
なんか聞いてたら別れてからも私の話ししてたみたいだし、、、
「いっそのこと、あの子ゲームに呼んで、話しちゃいます?(笑)」
「え、どうやって?あの子ゲームしないでしょ(笑)」
「僕が誘ったら『しょーがないな(笑)』とか言ってきっとやってくれますよ」
久々に話したいし、キッカケないからな、、いいかも。
「なら、、、やってみる?」
「あ、なら、最近一緒にゲームしてるあの女の子も誘ってみよっか」
discodeというゲーム通信によく使われる電話アプリで、話すことになった。
アプリ内でH君が、メッセージを打っていた。
「T君オンラインじゃん、ヤッホー」
「ヤッホー!やっば!Hが誘ってくれルなんて思ってもなかった、ヒャッホー!」
「深夜テンションかよwグループに女子高生二人いるからってはしゃぐなよ(笑)」
「え、うそ。2人とも、何歳ですか?」
「私たち高校3年生だよ〜!突然誘ってごめんね」
「い〜や全然!余裕ですよ!」
「なら電話しよっか!」
彼との再会

〜♪
「、、、。」
「、、、。」
「誰も喋んないじゃん(笑)」
「あっ、聞こえた!」
「うわ!そりゃ聞こえるでしょ(笑)」
「はじめまして!よろしくね(女の子)」
「わ〜、はじめまして!なんか大人っぽい声!」
なんだこいつ。
「はじめまして〜!(初対面という設定で)」
「はじめまして!なんか聞いたことある声だけど、ん〜、?」
「え、まじ?(笑)」
やば、早速バレそうじゃん。
「ゲームとりあえず、みんなでやろうよ!」
「あ〜楽しかった!てかみんな上手すぎね(笑)特に大人っぽい声の先輩!」
私のこと眼中にもないじゃん、、。なんか地味にメンタル傷つく(TT)
「えー、でももう1人の先輩の方が上手くない?声可愛いし」
思ってもないことよくいうな(笑)
「確かに声は可愛いよね、んー、聞いたことある声なんだけど、、」
「誰に似てるの?(H君)」
「えー、〇〇ちゃん?えーでももうちょっとあの子声高いか、んー」
「元カノ?(H君)」
「あ!そうかも。え、待ってもうすぐ思い出せそうなのに」
「その元カノさんと付き合い長かったの?」
「ん〜、それなりかな、でも早かったかも」
「えー、何で別れちゃったの?」
質問攻めしてこ。なんか知りたいし。
「その子が不安なっちゃって別れちゃったんだよね」
「不安なるの分かるかも。その子と付き合ってて楽しかった?」
「そりゃ楽しかったよ、毎日電話してたし」
「T、学校でいつもスマホ見てニヤニヤしてたもんな(H君)」
「うるさいばか(笑)でもほんと似てるんだよなあ」
「その子と私が?」
「うん、声もなんか喋り方も」
「何、喋り方って(笑)」
「方言が出たり、語尾がなんか、ぅうん⤴︎って上がるとこ(笑)」
「いや私語尾上がってないでしょ(笑)」
「気付いてないだけでしょ(笑)えー、本当似てる、な、H」
「何で僕に聞くの(笑)確かに似てるけど」
「お前確かあの子と仲良くなってなかったっけ、なんか言ってなかった?」
「今も話してるけどw」
いろんな意味でね(笑)
チャット内で、私個人に2通きた。
「もうそろそろ言ってもいいんじゃない?w」
「T君って子と再会できて良かったね!覚えてるっぽいし(笑)」
もうそろそろ言おうかな、もう勘づいてるみたいだし、、
「T君、あのね、、」
「ん〜?」
「本当は、T君が言ってた元カノなんだ、私」
「え!?え、え、待って、え!?」
「何その驚き様(笑)分かってたんじゃないの(笑)」
「いや、もちろん分かってたよ(ドヤ)」
「なんか動揺してるし(笑)」
「ほらH、言った通りだろ、やっぱ合ってたじゃん!」
「僕間違ってるとも、合ってるとも言ってないから(笑)」
「いやそうだけど、え〜!どおりで声も話し方も似てるわけだ」
「知らない人のふりしてごめんね?」
「ほら、やっぱ語尾上がる(笑)」
「いやこれは、その疑問系というか、しょうがないやつだよ(笑)」
「まあいいや、まー僕初めっから誰か分かってたんですけどね」
「いや分かってなかったじゃん(笑)」
誰かに似てるとか、その誰かを言わなかったのに(笑)
「いや〜、名前出したら面白くないじゃん、ドッキリにドッキリ重ねたみたいな」
「何それ(笑)ほんとT君変わってないな」
「先輩も変わってないよ」
先輩って呼ばれたの付き合う前だけだったのに、、なんか寂しいな
「何それ〜そういえばさ、、、」
他愛のない話をその後2時間ほどしていたら、いつの間にかH君と女の子がいなくなっていて、T君と2人っきりだった。
「もう朝じゃん(笑)」
「、、、、」
「あれ、T君寝た?変わんないなあ(笑)」
「なら、電話終わるね、おやすみ」
「おやすみぃ(小声)」
「寝ぼけてるし、本当変わんないね(笑)」
やっぱり何も変わらない彼

話して、たったの数秒で私だとバレるなんて、どんだけ記憶力がいいのか、、、
彼は変わらず私のことを覚えていてくれた。
こんなに笑ったの、久々。
数日後、T君には彼女が出来ていた。
n511著